接客マナーが習得できる
フレンチレストランで働く目的は、もちろん人それぞれ千差万別でしょう。
いずれフレンチの料理人として厨房に入りたい、一流みの接客マナーを身につけたい、単純にフレンチが大好きなど、様々です。
他の仕事でも学べますが、特にフレンチレストランで学べるのは、やはり高レベルの接客マナーでしょう。
それはスタッフ全員が、来店客がフレンチレストランに求めるホスピタリティを、そのまま実行する責任を持たなければいけないからです。
接客マナーの基本はまず、身だしなみ、言葉遣い、立ち居振る舞いです。
人は第一印象が9割と言いますが、来店客が見て納得する服装、ヘアメイクは、決して普段のオシャレとは違います。
飲食店ですから清潔感は絶対ですし、髪色や化粧、ネイルなどが派手なのは言語道断です。
爪は短く切り、アクセサリーは禁止、髪は長ければまとめるなど、基本的な点は毎日気をつける必要があります。
言葉遣いは他の接客業でも当然ですが、適切な言葉を適切な場面で自然に使えるようにしましょう。
姿勢を正し、機敏に動くこと、単に立って待機中でもにこやかでいることなど、意識が必要です。
テーブルセッティングを学べる
フレンチレストランのクラスにもよりますが、カトラリー(フォークやナイフ)の配置など、テーブルセッティングをマスターしなければならないのは当然です。
カトラリーは単に置いているだけでなく、顧客が取りやすいよう距離まで決まっているのが一般的です。
立ったままセッティングしますが、必要なのは座った人にとって最適な配置であることです。
また、食欲をそそるように美しく磨いてあることが鉄則なので、グラスも含めて自分の指紋がつかないように磨く技術も必要です。
ナプキンの折り方にも決まりがあり、端が見えないように、開きやすいように折る技も習得します。
意識しなくても自然に体が動くくらい、何度も練習して習得する必要があるでしょう。
まずはホールの研修からが基本
一般的には、フレンチレストランで働く場合、ホールの研修から行うのが基本です。
来店客がどのように店に来て、どのように店で過ごすのかを知らずして最適な接客サービスは行えません。
もちろん、いきなり本当の客相手に未経験者がサービスを行えるほど簡単ではありません。
テーブルの上に置かれたグラスに水を注ぐだけでも、上質な接客術が存在します。
良い接客は、顧客の動きに目を光らせている素振りは一切見せず、肝心な時には素早く対応できることです。
じっと見張られていたら、誰だってリラックスは出来ません。
また、どんなサービスが望まれているか相手の気持ちを察することも重要です。
説明を聞きたい客、聞きたくない客、どれくらいの距離感が最適か、見て察知することがとても重要です。
いずれ厨房に入るとしても、どんな客がどんな風に料理や時間を楽しむか、知っているのといないのとでは、サービスに雲泥の差が出るでしょう。